多くの介護施設には、介護士と看護師の両方が勤務しています。詳しくない人からするとどちらも同じような仕事ですが、実は全く違う職業なのです。
まず仕事内容が違います。介護士の仕事は、施設利用者の生活サポートです。生活のリズムをサポートしたり、食事や入浴、リハビリの手伝いなどです。それに対して看護師は、入居者の健康を管理します。投薬や採血などの医療行為も率先して行い、入居者の健康状態に目を光らせます。生活のサポートの有無は施設によって異なります。看護師が積極的に入居者とコミュニケーションを取る施設もあれば、日常生活の対応は介護士に任せて、看護師は医療部門に徹する施設もあります。
給料面では、看護師の方が高い傾向にあります。資格取得の難易度の違いなどのため、看護師は介護士よりも希少になりがちだからでしょう。年収を比べるとおよそ100万円近く変わります。
このため、看護師と介護士の間で衝突が起こることもあります。よくあるトラブルが、看護師が介護士を見下したような態度をとるということ。確かに看護師の方が優位性が高く、介護士も看護師の指示に従って動くので、看護師の中には介護士を雑用のように扱う人もいます。しかし役割が違うというだけなので、そのような上下関係は認められるべきではありません。
また、介護医療院でも看護師と介護士は協力して働く必要があります。業務をスムーズに行うためにも、介護医療院での看護師の役割をしっかりと理解しておきましょう。